FORGOTTEN WORLD HIGHWAY
-忘れ去られた世界-

タラナキ地方の隠れた魅力の一つ、それがこのForgotten World Highway。タウポやトンガリロ国立公園からタラナキ地方へ向かう、またはその逆の場合は通るチャンスがあるこの道、侮ってはいけない。
このハイウェイは、ニュージーランド国内で景色の良いハイウェイベスト10にランクインするほど人気で、壮大で素晴らしい景色を見ながら旅をすることが出来るのだ。



道は決して良くはないので、運転には十分に気をつけてもらいたい。途中、舗装されていない砂利道が12キロほどあるので、無理に飛ばさずゆっくり走ろう。ちなみにこの区間、ケータイの電波は入りづらく、公衆トイレは3つ、ガソリンスタンドは1つもないので、必ず出発前にガソリンは満タンにしていくのを忘れずに。
アップダウンが激しく、カーブも多いので運転するのは大変だが、その分期待以上の景色が目の前に飛び込んで来る。タウポ側では北島最高峰のルアペフ山、トンガリロ山、ニュープリマス側にはタラナキ山を見ながら走れる道は、ここ以外には無い。キャンプサイトや宿泊施設は幾つかあるので、ゆっくり時間をかけるほど、この場所の良さが分かるであろう。
そして、さすがユーモアのあるニュージーランド人。忘れ去られた世界の名前にちなんでか、キャンプサイトの名前が「ゴーストタウン」だったり、1936年に作られた180mの長さのトンネルは通称「ホビットの穴」と呼ばれていたりと、まるでテーマパークのよう。
このようなニュージーランド人のやり方や考え方が大好きだ。




丁度ニュープリマスからでもタウポからでも2時間ほど走った中間地点にはカフェも併設されるLauren's lavender Farmというラベンダーファームがあり、その少し後にはワンガモモナという、これまた面白い小さな集落がある。
この集落は、ニュージーランドという国から独立していて、この場所をワンガモモナ共和国としている。(ニュージーランド政府からは認められていない)オーストラリアにも確かそんな場所があった気がする。
入国審査所(パブ)へ行くと、『ようこそワンガモモナ共和国へ。あなたは今ニュージーランドの国外にいます』とスタッフに言われ、パスポートにスタンプを押してくれるのだ。($2のドネーションが必要)
それもわざわざ、ニュージーランドの入国スタンプや、ビザのあるページを選んで。ただの記念スタンプだから問題無いはずだが、少し心配になる気持ちがあるのは私だけでは無いはず。ま、いいか。
ちなみに、この国の1999年から2001年にかけて大統領を務めたのは、世界でも稀な”ヤギ”でした。投票用紙を食べてしまったことで大統領の座を得たヤギの名前はビリー。18ヶ月間の激務の末、オフィスで亡くなったそうだ。現在は人間の女性(パブのオーナー)が大統領を務めており、選挙の時期には沢山の観光客が集まり、一大イベントとなるそうだ。
いつか是非参加してみたい。


